どんなに高く飛ぶ鳥よりも想像力の羽根は高く飛ぶ

自分の"楽しみ"を書いて、自分だけが救われるんなら、それは言葉ではないんじゃないの。言葉は人のものでもあるんだから。

傷を埋めるパテ

彼女の恋の傷を癒すための、パテでしかどうやら僕はなかったらしい。いわば恋愛と恋愛の谷を埋める土砂。あるいは傷に擦り付ける薬の類。穴埋めパテ。 女なんて、という前にまずは自分の自惚を恥じるべきだ。自分という人間はそんなに価値のあるものだったか…

ぼくにあいた穴

君からの帰り道に、ふと、星をみつけた。 星なんてどこにでもあるなんて、ときどき思う。人だって、どこにだっていると思っていた。でも、そんなことはないって、やっぱり思う。自分が万全の態勢を整えていたって、昼間に見ようと思ったら、星はまぁ、見えな…

世界をこしらえるということ

どんな世界も、自分にぴったりとしない。どこまでも自分に都合の良い世界なんてない。どこにもない。かと言って、うまく生きることができないというわけでもないんだろう。多くの人にとってはね。自分には、難しい。 難しいと思い込んでいるだけで、そうでも…

罪悪感について

たぶん、僕が固執しているのは、罪悪感あるいは被害者意識だ。罪悪感にすがりつくことによって自分を弱いものにして、なんとか生きながらえている。そんな感じ。生きる理由を作っているというか。強くあるためには罪悪感がありすぎる。罪悪感を利用して、自…

ダブルバインドに壊れるこころ

人に用意された価値観で生きるってことが、結構ある。その、用意された価値観のどれを選んでも正しくないと判断されることだってある。自分自身はそれを納得していないけれど、何かを選ばなくてはいけなくて、けっきょく心が壊れてしまった。逃げ場がないと…

女子のチョコレート讃歌

「はい、コレ」 華子がとうとつにチョコの箱を渡してきた。 「なぁに? どうしたの」 「なんでもないよ、ただあげたくなったから」 「ありがと? これ、わたし好きなの!」 最近はとても疲れていて、何かとしんどかった。こうして優しさを手渡してくれる人が…

再会と落涙

「ただ、会ったというだけで、涙を流してくれる人がこの世界にいると分かっただけでも、ボクはうれしいよ。生きていてよかったよ」 そのまま彼女はこちらを見ることもせずに泣いたままだった。ぼくは続けた。 「だから、泣くのをやめて? 笑顔を見せて。久し…

書くことで自分をよくしたい

日々の楽しみは、文章を書くことくらいになってしまった。それも、そんなにいいことでもないし、ただ惰性でやっているだけのような気がする。気がつくとノートに何か書いていて、それがうまくいくというわけでもなくノートが嵩張っていく。やりたいことなん…

雨のにおいと傘

雨なんて降っても、休めるわけでもないのに、こうして雨の匂いがするとなんだかうれしい。学生時代の部活で、雨が降ると練習が楽になるのを体が覚えているのかもしれない。 どちらにしても、いい匂いでわたしは好きだ。この匂い。梅雨のこの時期の匂いって感…

どこにでもいる僕たちなのに

「なんでこんなことすんの!」 「別にー、理由なんてないよ」 「はァ?」 こんなに怒られては、とても怒った顔を見てみたかったから、なんて言えない。居心地が悪いまま、ぼくは笑顔をうすら浮かべている。どこにでもいる僕たち。 「もう、次やったら怒るか…

生きる その百八番目のし

いつも消化できない、書ききれないなにかを抱えている たまに書いても、どうにもまとまらず、人の目に触れることも、その必要もないものが出来上がる この世界の、人の目に触れているもの、そうなるべきもの 自分自身にさえ、わたしはそれを躊躇してしまう …

なにかを人のせいにする不幸せ

被害者意識を持っている限り、しあわせになることはない、って最近は思う。自分のなにかを誰かのせいにしているかぎり、自分の人生を生きることはできない。 自分が在ることにいついて、自分の為したことについて、自分の影響について、その人がなにを考える…

最近の日々

コロナとはまったく関係なく、体調の悪い日がつづいて、なんとかギリギリ生き延びているという感じが先週くらいまでつづいていた。去年末からずっとそんな感じだった。気を抜くと頭の中が嫌なことで染まる日々。 それを先週くらいから脱しつつある。きっかけ…

したの味

マスクごしの接吻。 彼女が舌を当てているのがわかる。わたしもそうしている。張り合うマスク。ゴムで耳が痛くなるくらい、キスしている。 息が荒くなっているのは、気密のせいなのか。ぼくらは、いま、野生。どうしても、こうしなくてはならない。 眼鏡が曇…

わたしはわたしが幸せになることを妨げている

わたしが幸せになることを妨げているのは、自分である。わたしはわたしが楽しく過ごすことをしようとしていない。変に禁欲的、自罰的なのだ。いろんなくだらなさが、わたしを楽しみから遠ざけている。なんでそうしているのかはわからないけれど、たぶん、そ…

わたしは、じぶんを生きていたろうか

わたしは、じぶんを生きていたろうか。わたしは、人のことばかり考えていたように思う。人のことを思うのはいい。だけれど、人が自分をどう思うのか、ばかりを考えていた。あの人らの所為だとかいろんな言い訳をしていた。 自分に起こったことは、すべて、何…

じぶんを壊すのをやめること、世界を好きでいるために

世界を、好きでいたいです。 わたしと合わない人と距離をとる知恵が欲しい。好きなままでいられるように。せめて、自分を知ってもらえたなら、きちんと知ってもらえたなら、違う結果になっていたであろうに。わたしはわたしを壊してまで、自分を役たたずにし…

信じないことにしている目的

信じないことにして、わたしは何かを守っているのだ。何かを守るために、誰かを信じないことにしている。でも、実際は信じている、というか、信じたい、のだと思う。 信じることは人間の本能なのかもしれない。でも、それを否定しようとしているから、苦しい…

しあわせであろうとすること

わたしには人を信じるというところに欠陥があるように思える。どうも、そこが人と違うようだ。うまく、人を信頼することができない。信頼したいと思うこともあるのだけど、うまくいかない。 その発端はたぶん、自分が裏切られたと感じている出来事にあると思…

人が在る、ということ

わたしは、わたしを、誰にも相応しくない、と思っている。それだけの人間でしかないと思い込んでいる。そう思いたいのだろう。そう思って生きている。この社会の中で、この世界の中で。そのむなしさ。 むなしいと思うことさえ、わたしには意味がないのかもし…

人間は。

人間が、どういったものなのか、わたしは知りたい。ずっと、そう思ってきたような気がする。そう思っていろんなことをしたり、あるいはしないことにしてきたような気がする。 人間のつくったものでそれがわかる場合もあるし、人との触れ合いでわかることもあ…

愛されているの、に

愛されていることを知っている そういう人がときどきわたしの前に現れては通り過ぎていく ときどき留まる人もある わたしを産んだ人は、寄り添ってくれる わたしは時にそれを拒み、時に受け入れてきた 愛されていることを知っている なぜ、その人がわたしを…

彼女は、胸を張って、

うまれてはじめて、人を好きになった わたしは、その人と会えなくなったことをうらめしく思った さまざまな困難に及んで、わたしは死んでいいと思った でも、それはわたしの気やすめの気まぐれでしかなかった 生をおろそかにすることを、彼女はとても悲しむ…

無能であろうとする呪い

私には、無能であろうとする呪いがかかっていたと思う。無能になることでいろんなことを回避しようとしていた。例えば、期待されることだとか。 アドラー心理学では、「無能の証明」というのは問題行動の最終段階なのだそうだ。自ら無能になることで、問題加…

信頼したいと捉われていたこと、そして信頼する、ということ

人を信頼したい、って話だった。 自分の中にウロのように、私をいじめていた人たちを信頼していたかったし、信頼したかったという気持ちがずっとある。そのことを、今日は書きたい。 過去を思うとき、私は可能性の中を生きている。あぁだったから、いまこう…

世界中の誰をも、信頼したらいい

どうして、自分は人を信頼できないのだろうと、思う。しないようにしているからできないのか。しないことを何かの目的からしているはず。 ひとりでいることに、恍惚しているのか。心地良いのだろうか。寂しくはないのだろうか。 自分に起こった不当について…

気に入られることに、折り合いをつける その4

世の中の人を敵として扱うことを前提としている節があって。それを、みんなとりあえずは味方なんだ、って思えたら、たぶん今よりずっと生きやすくなる。 たぶん、性善説とかそういう話ではない。 例えば、病院の看護師さんとか医師とか、それから、仕事とし…

気に入られることに、折り合いをつける その3

人に気に入られることについて、最近は考えていて。 自分でも気がつかないうちに人として扱われないように自分はしてしまっているのかな、と思った。 そうすると、いいことがあるから、きっとそうしているんだと思うけど。 というか、まずは悩みとして人とし…

気に入られることに、折り合いをつける その2

気に入られることに罪悪感を持つってことを、このあいだ書いたんだけど、なんか、まだ違和感があって。本当には自分を認めたいし、認められたいのに、罪悪感を持つフリをしているのではないか、と。そうやって、自分を慰めているし、自分に言い訳しているに…

気に入られることに、折り合いをつける その1

人に好かれることは、縁の歓びであるはずなんだけど、それは、観念としてはわかるけれど、実感としてはわからない。それは、人間がどんなに尊いものなのかってこととたぶん繋がっていて、だから、ぼくは人と接することを当たり前だと思ってる(そして、どう…