どんなに高く飛ぶ鳥よりも想像力の羽根は高く飛ぶ

自分の"楽しみ"を書いて、自分だけが救われるんなら、それは言葉ではないんじゃないの。言葉は人のものでもあるんだから。

心音を聴き、心根を育てる

 どんな人にも独りのときはあるけれど、きみの心根(こころね)のところにきちんと栄養と水をやっておくんだ。心根はあなたの本性だよ。芯なんだ。それが腐ってしまったら、きみはきっと、壊れてしまう。だけど、それをきちんと育てたら、きっと良いことがある。
 そのために、心音(こころね)に耳を澄ませるんだ。どんな時にも心音は鳴っているから、きみの反射としてのこの音を聴き逃さないこと。心音は、きみの気持ちを代弁してくれる。自分のことを信じられなくなったら、その音を頼りにしたらいい。いいかい、その音はいつでも鳴っているんだよ。
 心根と心音は深いところで繋がっているんだ。芯としての心根と、センサーとしての心音なんだ。心根をうまく育てるために、心音を聴くんだよ。
 大丈夫、うまくいくさ。いつもわくわくするほうを選ぶといい。そうしたら、心根は育つ。きみの興味に合わせて、成長していく。きみの愛の軌跡とともに、心根は成長する。好きなことには素直に。好きな人には素直に。どうか、幸せにね。
 そうだ、良いものをあげよう。この鈴だ。この鈴は一度だけ鳴らせる。この鈴を鳴らすと、心音の波動を強くすることができる。落ち込んでしまって、どうしても心音が聴き取りづらくなったときに使いなさい。この鈴の周波数はきみのお母さんの心臓の音と同じ周波数なんだ。この音を聞いたら、きっときみはきみの伴侶となる人のことを想うだろう。鈴の音とその想い出は、同じなんだよ。いいかい? このことをよく覚えておくんだ。
 きみが退場するその日まで、心根を育て続けるんだ。身体がどんなに弱っても、心が彷徨っても、根と音だけは、きみが人であることの証。心根さえしっかりしていれば、どんな困難も乗り越えられるはず。どんなに諦めそうになったとしても、栄養と水をやり続けるんだ。心音を聴くんだよ。良いね。
 それじゃあ、もう行くから。鈴をよろしく。