やっぱり、あれは神様だった。
来たことのある場所
嗅いだことのある香り
眩んだことのある光
触れたことのある心持ち
それを経験したはずなんてないのに
なんだかそう感じてしまうこと
初めて恋に落ちたとき
それが初めてではないことを、ぼくは知ってた
こういう気持ちになったことが以前にもあったと、そのときに思ったのだ
それは、まぎれもなく恋の手触りだった
人を愛することにいつまでも慣れない
でも、心の振動はいつも同じ
太古の、オキアミだったときから
あのときに見た光
やっぱり、あれは神様だった。