2018-12-01から1ヶ月間の記事一覧
人間を、知れば知るほど、わからなくなっていく。 人を理解し、理解されるということは、たぶん、一生ない。そう落ち込んだあの夜に、救いを求めて見上げた空に在った満月は、ただ、それがそこにあるというだけなのに、自分をさえ受け入れてくれているように…
ぼくは正しくはないし、正しいと思ってしまった瞬間に、なにかがダメになるんだろう。いや、今でも充分にダメなんだけど、誰からも相手にされない人間になってしまうんだろう。 だから。何かをぼくに対して間違えた人がいるとして、それだけでは、自分は間違…
音楽と文章は全然違うことは承知の上で、いま、引きたい言葉がある。今日は、その引用から始めようと思う。 昔、一緒にレストランで演奏していたギターのおじさんにこう言われたんです。「まだ誰も知らない音楽をやれることは素晴らしいことだ」って。レスト…
宇宙が拡がっているということは、宇宙の外側には宇宙ではないところがあるのだ、ということに気がついたとき、ぼくの身体の中の神経のすべて、余すことなく全部の通り道にはなにかが駆け巡って。 *** 自分はなにをするために生きているというわけでもな…
「ほら、ここだよ、前に行ってみたいって言ってたでしょう?」 親戚から預かることになったこの人をいろいろと案内して周っていると、何だか変な気持ちになったりする。 「ええと、何でしたっけ? 情報がたくさんあるところ」 「そう。本屋。オールドスタイ…
一編の詩を書くのに どのくらいの言葉が含まれているだろう 本なら何冊ぶんだろう 人生なら何生ぶんだろう 一つのお話をつくるのならどうか 何百層にも複雑に重なりあった 言葉や意味や概念や、あるいは誰にも知覚されることのないなにか そういうものが、一…
空の青をみつめて、思い浮かべること それは、 懐かしいということでもなく、 怯えるということでもなく、 ただ、気分が軽くなるというだけでもなく 青空と向き合うとき、吸い込まれていくわたしの中のなにか それが吸い込まれるたびに、わたしは絶望する 青…
正論を振りかざすことがいつも正しいことでは、おそらくなくて。正論を吐いたところで、どうにもならないこともあるし、何も解決しない、ということも多い。 それを吐いているお前は、それを吐くだけの資格があるのかよ、という話でもある。 完璧な人間など…