生きる その百八番目のし
いつも消化できない、書ききれないなにかを抱えている
たまに書いても、どうにもまとまらず、人の目に触れることも、その必要もないものが出来上がる
この世界の、人の目に触れているもの、そうなるべきもの
自分自身にさえ、わたしはそれを躊躇してしまう
世に出るなんて大袈裟ではもちろんなく、人と接することだって
どこにも自分は居らず、ただ生かされている
生きているしかなくなっている
人はいずれ死ぬ、必ずその途中で
消化できない想いを抱えると、わたしはうれしくなる
まだ生きていてもいいような気がして、
生きる理由ができたような気がして
どうせ途中で死ぬのだ、終わらせるより、生き切りたい
書くことの快感を知っている
どんなに書いても書き切れないことを知っている
生き切ることも同じだろう
だとしても書くだろう
だとしても生きる