自問字答
理想の相手を想定したところで、その相手は永遠に現れることはない。ただ目の前にある現実を“是”とするか“非”とするか、“非”だったけれどなおざりに“是”となったり、“是”だったけれどうやむやのまま“非”となるのを見て見ぬ振りをしたり。 “人類”は時代を追う…
革命、情報革命。ぼくの世代はそれにうまく順応できている最初の世代かもしれない。 だけど、その溢れる情報をうまく扱えているか、というとおそらくそんなことはなくて、持て余してしまっている。順応している、とは、それにアクセスしようという気持ちにな…
じぶんのことを、不甲斐なく思うこともできるだろうし、 じぶんのことを誇らしく思うことだってできるのだろう。 どっちだって、簡単なこと。 そうしようと思いさえすれば。 そうすることをじぶんに許すのならば。 じぶんみたいなもんが、と思うことは じぶ…
それをしないとしても、それはわたしがしないことに決めたのであって、やはり、わたしが自分で決めたことである。それをしない理由がどんなものであったとしても。どんな要因であったとしても。 なにかをできないと決めることについて、人の関与する余地は、…
生きていることは、恥ずかしいことだ。 なにをやっても不安は尽きない。 何かに自信を持った瞬間に、それはできなくなってしまう。 そう思っている。 自信を持ってなにかを胸を張ってするようになったら、その心は驕りに満ちている。 だから、失敗する。 う…
言葉で世界は出来ている。 言葉で世界を把握し、 解釈して、 或いは書き換える。 言葉がなければ、この世界はわたくしにとって存在していないのと同じで、 言葉がなければ、この世界に触れることも出来ない。 言葉による感染は、人を目醒めさせ、 言葉による…
誘導用ブロックみたいに。 それを必要としている人にはとても役に立って、 それを必要としていない人には、その存在さえ知られることもない。 それを必要としている人にはそれがなくてはならなくて、 それを必要としていない人にはそんなに邪魔にはならない…
まいにち体重計に乗らないと、自分のなりたい体重になることは、たぶんない。 近づくことも、遠ざかっていることもわからない。 自分の今の体重を知らなければ、理想体重を設定することもできない。体重という数直線の上で、その人はどこにも存在し得ない。 …
なんだか、文章を書かずにはいられない夜ってのがあって、今夜はそういう時みたい。 人の役に立てている感覚ってのは、気持ちがいいものだ。それによって自分が生きることができるというのは、格別のもののようにおもう。こんな気持ちになるなんて、本当に生…
この人には敵わないなぁ、という人がよいとおもう。 わたしが敵わないと思っていることを喜ぶ人が人がよいだろうともおもう。 うまく支配できると、そう信じていてほしい。 わたしを掌のうえで踊らせて欲しい。 わたしが踊らされているとも知らないうちに。 …
人と接することには正も負もある。どちらかだけ、ということもほとんどない。それをどう受け取るのか、どう解釈するのか、は自分が決めている。決めているという自覚がなくても、決めている。そう感じているのは、その人自身でしかない。同じ目に遭ったとし…
わたしは、つくづく、とことん、いつもいつも、運がいいと自分のことをおもう。でも、運がいいというだけではなかったはず。 なんとなく、の興味がいろいろとつながっていったり。ちょうどいいタイミングでいい仕事が舞い込み続けたり。疲れたなぁ、というと…
「美しい、君に見せなくては。」って、でも、僕はそれ以上に美しいことを知ってしまった。 誰かに美しいものを見せたいという、そういう欲求はほとんどなくなってしまった。自分自身が、美しいものを堪能することで精一杯になってしまっている。 でも、「美…
なんで書きたいのかって、 「言葉を話すことができない」ということを実感を持って人に伝えたいから なんじゃないのかなー、と思う。しゃべれなくなったことについて、誰を恨んでいいのかわからないし、恨んでいいわけでもないけど、なんか、そのこと昇華し…
自分のアイデンティティが全部崩壊するような局面に立ってみたい。何もかも失っても、いま自分が好きなものすべてがそうでなくなっても、自分を生かしているもの全部を失っても、それでも自分が自分であることを確認したい。 ぼくを形作っ…
人の悪口を言っている人は、他人の悪口を言えるほどに「好い人」なんだろうか? どんな人も、悪口を言われるであろうなにかを抱えているものだし、そういうもののない人というのが、ぼくにはとんと、想像がつかない。 どんなに普通の人も、どんなに好い人も…
人の役に立つことに飢えていた。人に必要とされる自分でありたかった。 自分のことをとても見下してしまっていたから。ほとんど人間ではないってくらいに。少なくともまともではない、と。 それだって、今もほとんど変わらないと思う。 人に頼りにされること…
なんだかんだと、没頭して生きてる。なんとか。錯覚もあるのだろうけれど、少しは人に信頼してもらえているような感じがあって、それが本当にうれしいことになっている。 自信も少しはでてきたのか、人と親しくなれている、と思う。 その感じが、なんだか自…
やっぱり、そうなのだ。 わたしは、人のやさしさや親切心をほんとうには信じられなくなっている。そうなってしまっている自分がとてもくるしい。 そういう自分を醜いと思うから。 猜疑心はずっとあって。その原因は、自分を信じていないからなんじゃないか。…
どこかでなにかに心が震えたはずなのに、それがなんだったのかをもう忘れてしまってる。その震撼によってわたしはずっと歩いてきたはずなのに。 こんなにも執着しているのに、その震源がなんだったのか、覚えていない。わたしはそれを覚えていようともしなか…
ちいさい頃に、宇宙に行ってみたかった。それは、遠くへ行きたい、ってことだったんだろうか。 その頃のぼくは、ぼくの生活に特別に不満というわけでもなかったし、むやみに不安というわけでもなかった。 ぼくは、遠くへ行きたいというわけではなかった。自…
人間を、知れば知るほど、わからなくなっていく。 人を理解し、理解されるということは、たぶん、一生ない。そう落ち込んだあの夜に、救いを求めて見上げた空に在った満月は、ただ、それがそこにあるというだけなのに、自分をさえ受け入れてくれているように…
ぼくは正しくはないし、正しいと思ってしまった瞬間に、なにかがダメになるんだろう。いや、今でも充分にダメなんだけど、誰からも相手にされない人間になってしまうんだろう。 だから。何かをぼくに対して間違えた人がいるとして、それだけでは、自分は間違…
音楽と文章は全然違うことは承知の上で、いま、引きたい言葉がある。今日は、その引用から始めようと思う。 昔、一緒にレストランで演奏していたギターのおじさんにこう言われたんです。「まだ誰も知らない音楽をやれることは素晴らしいことだ」って。レスト…
宇宙が拡がっているということは、宇宙の外側には宇宙ではないところがあるのだ、ということに気がついたとき、ぼくの身体の中の神経のすべて、余すことなく全部の通り道にはなにかが駆け巡って。 *** 自分はなにをするために生きているというわけでもな…
正論を振りかざすことがいつも正しいことでは、おそらくなくて。正論を吐いたところで、どうにもならないこともあるし、何も解決しない、ということも多い。 それを吐いているお前は、それを吐くだけの資格があるのかよ、という話でもある。 完璧な人間など…
許されるなら、それでいいのかよ、と。あるいは、許されなかったなら、それで全てを諦めるのか、と。 「失敗」を人がどう捉えるのか。 「失敗したということ」を人がどう受け取るのか。 「失敗したこと」を自分がどう捉えているのか。 「失敗したということ…
人と接してみなくては、自分がどんなところに立っているのかも、よくわからない。自分がどこに立っているのかなんてわからなくたって、悠々と自分は生きていけそうな気はする。少なくとも、書くことに関しては。書かなくても生きていけることははっきりして…
人生に時間がなさすぎる上に、知恵も技術もありやしない。自分の欠陥ばかりが目につくが、過ごす日々を楽しめてもいる。 「絶対に間違えない人」よりも、「間違えるが、そのことに気がつける人」の方が「間違えない」のだ、とわかっていても間違えることはや…
自分の足りてないとこ、欠けてるとこダメなとこ、そういったところをこそ自分で認めて、開き直るというわけでもなくきちんと受け止めていられる人は、皆、素敵。 そこには、受け止められるのかという次元と、受け止めるべきナニカに気がつけているのか、とい…