どんなに高く飛ぶ鳥よりも想像力の羽根は高く飛ぶ

自分の"楽しみ"を書いて、自分だけが救われるんなら、それは言葉ではないんじゃないの。言葉は人のものでもあるんだから。

2018-01-01から1年間の記事一覧

『G戦場ヘヴンズドア』について

私がこの漫画についてどのように語ったとしても、この漫画を読むという行為そのものにはとても敵わない。この全3巻の本に書かれている絵と文字には、本当に多くのことが詰まり過ぎていて、正直に言ってこの本について夜中まで一コマずつ人と語り合いたいくら…

贈ることば

「あなたにこの詩を贈りたいんだ。谷川さんの『雛祭りの日に』」 愛しい人に、震える手で自分の書いた自分の結晶の一部を手渡す。一報を耳にしてから、造り上げるのに一週間くらい掛かってしまった。どんな反応をするだろう。 「あら、素敵なレタリングじゃ…

中空に投げやっていた言葉、そして歌

ツイッターを見ないことにしたらば、とてつもない孤独を味わうことになった。何のつながりもないと思っていた人たちだったのに、こんなにも存在感があったのかと思う。 LINEを開いてもその一覧には、理由もなくなんでもない話を投げかけるような相手は一人も…

「妄想」と「現実」の間で

「妄想」の世界では全てが思い通りに「実現」してしまう。でもそれはそれだけでは「現実」ではない。 「妄想」は「妄想」。ネットは「妄想」を持ち込んでもいい場所ではなくて、なんでも「実現」できるかもしれない場所じゃなくて、「現実」と地続きになって…

愛されるに値しないという決めつけについての一考察

くちづけよりも性交よりも、交歓したいのです。これ、ダサいんかな。たぶん男として。あるいは人として。最近は「常識」を鑑みて生きようとしつつあるのだけど、「交歓したい」だけ、なのもそれからは外れているな。どっかに慢心があるんです。だからオカし…

色づく人生、それから世界。

人に認めてもらえたところだけが色づくのだから、人生は。「いいね」とか「お星様」みたいな離散的な値だけで伝えるのではなくて、きちんと言葉でもって認めていることを示してあげて。 人生で、本当に認め合える人と出会えることは本当の本当に幸福なことだ…

みんな幸せになってしまえ

ぼくが生まれた時に、ぼくに掛けられた魔法。ぼくという人間を認めてくれた人を根こそぎ幸せにしてしまう魔法。でも、それは、ぼく自身がその人を幸せにするとは限らなくって、ぼくのいないところで他のだれかがその人を幸せにするってこともありうる。認め…

波よせて

ぼくと彼女の会話の途中で、彼女は急に黙ってしまったのだった。そのとき僕らが話していたのは、いま僕たちの目の前に広がっている空の蒼さと海の碧さについてだった。興奮してまくしたてる彼女の横顔に見惚れていた僕は気もそぞろで、そのことに気がついた…

考えを尽くすこと、言葉を尽くすこと

今よりもっと若いころ。たとえば、思春期のころ。みんな異性にモテなければ気が済まないという感じだった。モテたくてしかたないように見える人ってたくさんいた。少なくともぼくの周りには。 高校生から大学生くらいの、性交渉に過敏に興味を持っていて、そ…

人と繋がる/関わる光栄

「考えることができる」という自負は、自分にとっておそらくよいことではなくて、その良し悪しを客観的に指摘することができる人がいない場では、しないほうがましなのだすらと思っている。自分の判断はいつも間違っているつもりでいるべきなのだけれど、い…

世間知らずに生きて思うこと

人と人は違った価値観であって、それで当たり前である。そして、だからこそ、互いに理解しようと努めなくてはならない。 自分についてる属性とか、なんか特徴とか、生きているのだから当たり前にあるのだけれど、そういうことを過剰に気にする必要ないな、と…

実現するために/しようとするために

僕は、何かを実現しようとしてこなかったと最近、思う。自分の願いを実現できるような場にいようとさえしておらず、そういった行動もしていなかったのではないかと思えてしまう。 何かはしていた。でもそれは何かをしていただけに過ぎない。それを実現するた…

この先も人生の愉しみは降り積もっていく

もうすぐ、忘れそうなこと 死ぬまでずっとずっと忘れたくないこと もう、忘れてしまいたいこと どうしても思い浮かんでしまうこと 忘れてしまうことも、覚えていることも、思い浮かぶことも、僕たちは自分の意思で自由にできない。もう忘れてしまいたいこと…

つづく、人生を、とりあえず

昨日、一応の就職が決まりましたのでご報告させていただきます。7月に入ったくらいから就職活動を始め、最初に伺った会社に認めていただき、とりあえずはアルバイトからという形で職に着くことができました。よかったよかった。これから先に、どんな困難があ…

人と接することと、自己評価の低さ

自分「だけ」の頭で考えない方法ってどうやったらいいんだろう。それって人のことを信頼しているかどうか、なのだろうか。 人に気は使えても、人をうまく頼れないのであれば、生きにくい。 人に相談する癖をつけたい。どんどん人を頼りたい。そのことを邪魔…

網の中で文字をならべる

文字をならべただけでそれに価値があるなんて、幻想に過ぎない。世界に発することがこんなにも簡単になってしまって、それに依存してしまう文字禍の被害者のなんと多いことか。僕もその一人である。 自分について語ることはとても気持ちの良いことだ。しかし…

自分の考えたうちにしか、世界が存在していない人

最近はときどきある人のことを考えている。その人のことを考えるときには、大抵その人のイヤなところが思い浮かんで、そしてそれはその人と自分の共通したイヤなところなのである。その人のイヤなところを知覚することによって、自分のイヤなところさえも認…

書くことの意味と習慣という汚染

自分がどういう人間か、なんて全くわからない。ここにこんなこと書いても仕方ないんだけどさ。つまりこれを読んだ人が僕のことをわかっているなんて思わないわけだけど、敢えて書きたい。 たぶん、僕が今までに書いてきたことには、意味があったと思う。少な…

言葉の習得を通して、言語を学ぶ

今日実施した、友達との勉強会をまとめたものです。 今回の題材は『ちいさい言語学者の冒険』広瀬友紀著(岩波書店)という本です。子供達が日本語を学んでいく過程を通して、日本語の仕組みの不可思議さがわかるかもしれません。 導入 「おんな」+「こころ…

忘れないわ

こんなことってあるだろうか。 同棲している彼女が突然よく解らないことを言い出した。どうもぼくが誰なのか解らないみたいだ。ただ家に帰りたいと言う。ここが家だよ、と言っても反応は薄い。 「あなたは誰かしら? この部屋に住んでいる人? わたし、自分…

書くことを諦めること、自分を偽ること

どんなに自分に嘘をつこうとしたって、言葉にはどうしても現れている。それをしたくて仕方ないことが、それをしていなくては生きている意味がないなんて大袈裟だけれど、どうしても、自分を偽ることができない。 どんなに自分について見て見ぬ振りをしても、…

あきらめるということ

何かを諦めつつあるのだけれど、何を諦めようとしているのか、自分でもよくわからないでいる。諦める感覚をここ数日ずっと感じていて、そのやり切れなさは、自分にとってしんどいものではあるのだけど、何をどういう風に諦めつつあるのか自分でもわからない…

心の傷に気をやって疲れているすべての人へ

傷ついたことがある、なんて、言っていても仕方がない。みんな当たり前にそういうものを抱えている。自分だけが不幸だなんて、傲慢なのかもしれない。均等にではないにせよ、みななにかしらの不幸を持っている。どんな状況だとしても、不安を感じている人も…

晴れやかな気持ち

わたくしの心がひりひりしていた頃に読んだ本、聴いた音楽、観た映画。それらはわたくしを救ったというよりも、感化してくれていた。そういうものを堪能していたというよりも、ヤケドにぬりつける薬みたいだった。痛んだ皮膚はそれまでよりも分厚くなる。 わ…

木漏れ日の差すなか、その根元で眠っているひとの美しみ(「他にはかえがたいうつくしさ」を改変して改題)

“木”という言葉を読んで思い浮かべる木は、地球ができてから生まれたすべての木を指すことができるかもしれないけれど、ぼくがいう“木”はこの、君がすやすや寝ている“木”以外ではない。この、名前も知らない木の根の元で寝ている君を陽の光から微かに守って…

他にはかえがたいうつくしさ

当記事は、以下のリンク先に改定し改題されております。そちらも是非ご覧いただければと思います。 110-shine.hatenablog.jp “木”という言葉を読んで思い浮かべる木は、地球ができてから生まれたすべての木を指すかもしれないけれど、ぼくがいう木はこの、君…

人に認められること、認めること

恋愛は究極の、人に認められ、人を認める行為だろう。 人に認められたからといってその人がそれだけで立派というわけでもないけれど。ただその人は自分を認めてくれる人と出会えたのだ。そのことはとても尊いことだ。 自分自身を認めていないぼくには、人に…

歳とってるし、うつくしいし

「マーチャン!」 独り暮らしの祖母を一人で訪ねると、祖母は大げさによろこんでくれた。 「来たよ〜。今日はゆっくりいられるよ〜!」 「そうかいそうかい。お茶入れるからねぇ」 「ありがとう。まだこたつ出してるんだね。片付けるの手伝おうか? もう暑い…

書くことで、できること

自分の中に、信念があるだろうか。エナジーがあるだろうか。あるかもしれないし、ないかもしれない。もう枯れてしまったのか。情熱を持つだとか、嫉妬するだとか、そういうことはめっきり少なくなった。いつからか、何をしていても、何を手に入れても、満た…

おやすみ、せかい。

2歩下がって月を眺める きみは今どこにいるのか 問うまでもなく この世界には、きみに見せたいものが多過ぎる この街には、きみと歩きたい道が多過ぎる あすも陽は昇る 問うまでもない あした、ぼくはどこにいるだろう 問うまでもなく 向き合い続けることで…